モラルとサイエンスの共存をめざして

社長メッセージ

インクロム株式会社 代表取締役社長 金田仁二郎

インクロム株式会社
代表取締役社長
金田仁二郎

プロフィール

(かなだ・じんじろう)ロンドン大学卒業後、2000年2月に英国事業所を立ち上げる。2005年6月インクロム(株)の代表取締役副社長に就任、2006年12月に創業者である父・平八郎氏の会長就任に伴いインクロム(株)及び、インクロムCRO(株)代表取締役社長就任(現職)。

医薬品開発を支える治験業界のパイオニア

一般の方にはなじみのない言葉かもしれませんが、治験とは、新薬の製造・販売承認を受ける前にボランティアの方々(被験者)に開発中の薬を服用していただき、効果や安全性を確認するために行われる臨床試験のことで、薬の開発にはなくてはならないものです。

1983年より治験サポートに参入したインクロムは、現在国内で市販されている医薬品の約2割に何らかの形で携わっている、業界のパイオニアです。

インクロムはSMO(治験施設支援機関)として医療機関と契約し、煩雑な治験業務のサポートを行っています。加えて、登録制によるボランティア募集や、治験に参加された方をお世話し、治験を担当するスタッフを医療機関に派遣し治験を円滑に進めるためのサポート体制を整えている点が特徴です。これまでに弊社が関わった試験数は国内外合わせて約1500と、業界随一を誇ります。

モラルとサイエンスの共存をめざして

治験では被験者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上を図り、治験の科学的な質及びデータの信頼性を確保するために国が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP省令)を遵守する責任があります。

弊社では健康な方を対象とする「フェーズ1(第Ⅰ相)試験」、病気で悩んでいる方を対象とする「フェーズ2、3及び4(第Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ相)試験」のサポートを行っています。

フェーズ2試験以降は、被験者としての条件に合う人が限られるため、ボランティアを集めることが難しくなってきます。そこで、弊社ではボランティアパネルという独自の事前登録システムを導入しています。まず、ボランティア登録前に必ず「登録説明会」にお越しいただき、治験とはどういうものかということを、きちんと理解していただきます。そして、治験の目的や社会的意義に賛同してくださった方だけに被験者としてのご協力をお願いすることで、質の高い情報を集めることができます。もちろん、実際に治験に参加いただく際には、医師と治験コーディネーターが、文書を用いてその治験の詳細を説明しています。

日本の医薬品開発の発展をめざして

近年、高血圧、糖尿病、アレルギーなどの治療薬開発が進んできたのも、治験の功績あってこそ。日本では、まだまだ一般的な認知度の低い治験ですが、闘病中の人だからこそできるボランティア活動とも言えます。自分たちが病気やケガをしたときに何気なく使っていた薬が、たくさんの人の協力によって完成したのだと思うと、「治験」を少しは身近に感じていただけるのではないでしょうか。治験をより多くの人に知っていただくための活動も治験に関わる企業としての役割だと考えています。

弊社は治験に特化した医療機関や、関連会社のインクロムCROとの協力体制をより強固にし、これからも、世界標準に合わせた治験の環境を整えていくことで、日本の医薬品業界の発展に寄与してまいります。